フィードバックはただ聞けばいいというものではありません。フィードバックは受け方ひとつで周りと差が付きます。頑張る人ほど自分一人で勉強しよう!一人でやろう!と思ってしまいがち。でも、忙しい中では一人で勉強するには限界がありますよね。経験を積んだ上司の言葉は、自分で勉強するよりずっと早く課題の解決法へ導いてくれるかもしれません。他の人の力を借りてより成長を促進してみませんか?
1.フィードバックはアクション単位で受けるようにする
フィードバックを活かす前に、まずはフィードバックをもらえなければ意味がありません。フィードバックをもらいやすい人になるためには、まず何よりも日頃から気軽に話ができる関係性を作っておくことが大切です。特にフィードバックや注意を受けたときに、すぐに反論せずまずは受け入れる姿勢を持つことを意識しましょう。上司から自分の行動を否定されたり、注意を受けるとつい反応してしまいそうになりますがぐっと抑えて飲み込みましょう。一歩引いて冷静になれるかどうかでフィードバックをもらえる人材になれるかが決まります。
実際にフィードバックをもらえるようになったら、それをより効果的なものにしたいですよね。自分にとって有益でないフィードバックを受けても、中々活かすことが出来ず意味がありません。自分が求めているフィードバックを、求めている相手からもらうためには自分から行動を起こしましょう。たとえば営業が終わった後すぐなど、アクション単位でフィードバックを受けることをお勧めします。フィードバックを受ける機会というと目標管理面談を思い浮かべるかもしれませんが、3か月~半年に一度の面談で伝えられるフィードバックはどうしても曖昧なものになってしまいます。アクション単位であれば、自分がした行動のどこが良かったのか、逆にどこを改善すべきなのかがすぐにわかり、改善も容易になります。特に、「今回は良くなかった」と思ったアクションの後ほどフィードバックを受けましょう。
しかし、良くなかったと思うアクションの後にフィードバックをもらうのは、叱られることが分かっていてなかなか勇気がいる行動かもしれません。フィードバックが怖いなと思うときは、あらかじめ「いいところ3つと改善点3つお願いします」などフィードバックをお願いする際に内容を指定してしまい、主導権を握っておくと良いでしょう。
さらに、より有用なフィードバックをもらいたい場合はフィードバックを受ける前に目標を共有しておくと、目標と現実の差を確認できより目標に近づきやすくなります。営業の方であれば、「今回の営業先では、初めてのご訪問でしたので相手のニーズを引き出すことを目標にしていましたが、どのように感じられましたか?」のように目標を共有してからフィードバックを受ければ、目標に対して深くフィードバックしてもらえます。
2.もらったフィードバックはできる限り受け止める
先程のフィードバックを受けやすくなる方法でも説明しましたが、フィードバックを受けたときにはどのような内容でもまず受け止めることが大切です。フィードバックされたことに対してなんて返事をしようか、どう反論しようかと考えるのではなく真摯に受け止めて聞くようにしましょう。
フィードバックを受け止めようと意識しても、慣れるまでは難しいと思います。そこで、まずはフィードバックを受ける時の姿勢を意識しましょう。足や腕を組むのは相手に防御反応としてとらえられてしまいます。足は相手に向けて軽く開いてリラックスさせ、メモを取るようにしましょう。また、表情は明るく、できるだけうなずきポジティブに受け止めている姿勢を見せるようにすると、自分でも精神的にも楽になり効果的です。そして、フィードバックを受けた後はきちんとお礼を伝えましょう。
否定的なフィードバックが怖くなり、フィードバックをもらうときにどうしても身構えてしまう人もいるかもしれません。ところが、受ける側が怖がってしまうとフィードバックをする方にもその恐れが伝わってしまい、フィードバックしづらくなってしまいます。誰でも素直に受け入れてくれる相手にフィードバックしたいものです。次にまたフィードバックをもらいやすくなるためにも、受ける時には「自分のために言ってくれている」「成長の機会だ」と捉えるようにしましょう。
3.反論したくなったら、まずは深呼吸
フィードバックをできるだけ受け止めようと思っても間違ったフィードバックを受けていると感じたり、反論したくなる場合はありますよね。しかし、どんなに相手が間違っていると思っても、その場で反論してはいけません。必ずフィードバックのお礼を言ってその場は終わらせましょう。フィードバックをする相手も人間です。感情的なフィードバックをしてしまうこともありますから、その人がそう思っただけと捉えて引きずらないようにしましょう。それでも、明らかに相手に勘違いされている、反論した方がいいと感じたときには、別の日に機会を設けて話し合いましょう。その際にも、相手がフィードバックをくれたことには感謝し、フィードバックおかげで改善の方向に向かっていることを伝えましょう。フィードバックしてくれた事はとてもありがたいけれど、もしかしたら一部勘違いしているポイントがあるかもしれない、というような伝え方にするとよいでしょう。
4.具体的なフィードバックをもらっておき、改善したことを行動で示す
フィードバックをもらってもそれが活かせなければ意味がありません。フィードバックをもらったら、10分ほど時間を取り、メモを見返してどう具体的な行動に落とし込むかを考えていきましょう。フィードバックをもらったことに対し、いつ、どうやって改善するかを計画することで、フィードバックを活かしやすくするためです。
たとえば、営業の際に「話を引き出すことはできているが、聞くだけで終わってしまっている。もっと商品知識をつけてどんなニーズなら応えられるのかを知っておきなさい」と言われたとします。このときには商品知識を身につけるために、何を使って、いつ、どう勉強するのかを計画することで改善に結びつけていきましょう。
具体的行動に落とし込むことで、改善したことをフィードバックしてくれた相手へ行動で示すことができます。そうすれば、フィードバックした方にもフィードバックのし甲斐があると感じてもらう事が出来、またフィードバックをもらいやすくなります。また、具体的行動に落とし込むことが難しい場合には、事前に言って改善しやすい具体的なアドバイスをもらえるようにしましょう。どういうフィードバックがほしいのかを伝え、改善策に関してもその場でアドバイスをもらうといいでしょう。
5.まとめ
最後に、フィードバックの受け方をもう一度おさらいしておきましょう。
・前提として、上司とコミュニケーションを積極的に取り、フィードバックを受けられる環境を作っておく
・フィードバックはアクションを取るごとにもらうようにし、事前に目標を共有するようにする
・フィードバックをもらうときにはメモを取る、うなずくなどの姿勢を取る。そのうえで内容には反論せず受け止めるようにする
・どうしても反論したいときには、別日に機会を設定する
・フィードバックをもらったら、10分ほど時間を取り、メモを見返してどう具体的な行動に落とし込むかを考える
フィードバックを受ける姿勢を意識することで、フィードバックを活かしやすくなるだけでなく、よりもらいやすくなることが分かったのではないでしょうか。ちょっと難しいなと思われた方も、フィードバックを受ける姿勢を意識する、フィードバックをもらったあとに時間を取って改善方法を考えるなど、実行できそうなことから始めてみてください。
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